データのノイズを削除し、必要なデータのバランスを整え回答精度向上をおこなったら、次にメンテナンスで行うべきことは利用率の向上です。
▼前回までの記事はこちら▼
いくら精度のよいAIチャットボットでも使う人が少なくては意味がありませんよね。
ここからは利用率を上げるポイントについて解説していきます。
利用率向上のポイント
利用率を上げるためのポイントは、大きく2つあります。
当然のことながら、AIチャットボットの存在を知らない人は利用もしません。
せっかく導入したチャットボットを利用してもらうために、まずは認知度を上げなくてはいけません。
弊社クライアント様の利用状況を調査した結果、チャットボット導入の認知度を上げることで、利用件数向上に貢献することができました。
認知度を上げる
先述したように、認知度を上げるには、まず知ってもらうことが大切です。
しかし、それだけでなく使い続けてもらうことで、利用者の口コミなどからAIチャットボットの存在を広めてもらうことも大切です。
さらに定着させ、一時的ではなく、継続的利用につなげていくことが重要です。
では、まず知ってもらうためにはどのような施策が考えられるのでしょうか
効果的な施策としてはメールマガジン配信、社内ポータルや広報誌に掲載
する、キャラクターを制作する、などがあります。
認知してもらったら、次に行うことは使い続けてもらうために工夫をすることです。
ここで行うことは3点
特に回答できる範囲を知らせることは、前回利用して回答を得ることができなかったユーザーに再度利用してもらえるきっかけとなるため、重要な施策と言えるでしょう。
範囲の最後に、広めてもらう工夫としてあげられるのが下記です。
キャラクター性のあるチャットボットにするには、回答が見つからなかったときに悲しい表情のキャラクター画像を出すなど、状況に応じた画像の利用や、話し方、雑談に対応できる範囲を拡大するなどがあります。
拡大
FAQの場合、事務的な文章であることがほとんどですが、チャットボットの場合はキャラクター性を持たせやすい特性があります。
こういった特性を利用して、会社のイメージキャラクターやマスコットに個性を持たせる戦略を持たせる企業もあります。
利用機会を作る
利用率を上げるポイントの2つ目【利用機会を作る】です。
AIチャットボットを利用する機会がなければ、利用率はあがりません。
弊社クライアント様にて利用状況を調査した結果、60%以上の方が利用機会が無かったと回答したのですが、 次のページでお話する対策を行ったところ利用率が156%UPしました。
では、利用機会を作るには、どういうことを行えばよいのでしょうか?
会話ログ分析より随時追加する・・・継続的に聞かれる質問に対しては一定数需要があると判断できるため、新規回答追加を行った方が良いでしょう。また、用意されているFAQもリンクや回答が古くならないよう定期的に見直すことが必要です。
追加してほしい回答を募集する・・・導入部署やチャットボットを利用するユーザーに対して、「〇〇について聞く窓口が分からなくて困った」「〇〇について最近よく聞かれる」など需要がある質問や分野を、利用や対応を行う当事者にリサーチすることも大切です。
こういった活動を行うことで、社内で認知度を向上させる役割になるほか、社員の無関心を防ぎ、関係性を作ることにもつながります。
少し先の予定を先読みする・・・年末には年末調整の質問、システム変更を行なう場合は変更箇所に対する質問、シーズンやイベントなど、疑問や質問が増えると予測できる場合は、事前に回答を準備しておくとよいでしょう。
利用機会を増やすためには、回答できる範囲やカテゴリを増やすということが重要です。
疑問を解消できる範囲が広がれば、おのずと使われるチャットボットになります。
利用率向上ポイントを押さえて、ぜひ導入したチャットボットを活躍させてあげていただきたいと思います。
Comments